公開日 2024年10月09日
更新日 2024年10月18日
高度・専門的な医療のさらなる質の向上と持続的な医療提供体制を確保するため、岩手県は新たに疾病・事業別医療圏を設定した岩手県保健医療計画(2024-2029)に基づき、岩手県立病院等の経営計画(素案)を公表し、その中で念願の岩手県立釜石病院の建替えが明記されました。
また、市内の民間の医療機関は、これまでの病院完結型から地域完結型の医療を目指して地域医療連携推進法人の設立に向けた検討を続けています。
しかし、持続可能な地域医療を実現するためには、現状の把握と課題の共有を図ることが極めて重要です。
そのうえで、住民、医療従事者、行政とが連携し、これから進むべき方向性などを摸索しながら、住み慣れた地域で安心して暮らしていくために、地域医療の充実に向けた方策を一緒に考えましょう。
日時・場所
講演(フォーラム)
令和6年10月29日(火) 18時30分~ :釜石市民ホールTETTO ホールA
展示(モバイルクリニックの車両展示)
令和6年10月29日(火) 15時~19時 :釜石市民ホールTETTO 屋根のある広場
内容
講演1:冒頭説明
岩手県立病院等の経営計画(2025-2030)(素案)について
講師:岩手県医療局経営管理課 企画予算担当課長 佐藤宏昭 氏
高度・専門的な医療のさらなる質の向上と持続的な医療提供体制を確保するため、岩手県は新たに疾病・事業別医療圏を設定した岩手県保健医療計画(2024-2029)に基づき、岩手県立病院等の経営計画(2025-2030)(素案)を本年8月に公表し、その中で、念願の岩手県立釜石病院の建替えが明記されました。
この計画(素案)では、計画期間中に現在地での建替えに着手することが想定されていますが、病院の機能や病床規模(ベッド数)については、周辺の医療資源の状況や、今後の医療需要の見込みを踏まえて検討するとされています。
また、新しい県立釜石病院の想定する主な機能は次のとおりとされています。
- 二次救急医療機関(※1)として、交通外傷等への対応や救急患者の初期治療等を実施
- 周産期、脳卒中、心血管疾患等における高度・専門医療は、疾病・事業別医療圏の設定にあわせ、県立大船渡病院と連携して対応
- がんは、検診や手術、薬物療法による標準的な治療や、緩和ケア、在宅療養支援等を中心に対応
- リニアック(※2)等の高度医療器械は、県立大船渡病院に集約
※1:救急医療の中で中程度の緊急度や重症度の患者に対応する
※2:放射線治療に使われる医療機器で、がんなどの病変部にエックス線や電子線を照射するもの
講演2:現状報告
地域医療の現状と地域医療連携推進法人について
講師:独立行政法人国立病院機構釜石病院 特別参与 土肥 守 氏
市内のいくつかの民間医療機関は、これまでの病院完結型から地域完結型の医療を目指して地域医療連携推進法人の設立に向けた検討を続けています。
地域医療連携推進法人は、共通の方針に沿った連携の推進を図ることを目的に業務を行い、例として病院間の職員研修、医薬品の共同購入、医療機器の相互利用などが挙げられます。
パネルディスカッション
釜石保健医療圏の地域医療について、パネリストの方々から意見を伺い、必要があればコーディネーターとの質疑で掘り下げます。
- お題1:皆さん自身、身近な方々で病院受診等で困っていること
- お題2:病院等の医療の提供体制、診療科等で望まれること
- お題3:遠隔医療、オンライン診療に期待すること
- お題4:地域医療の現状と進むべき方向性
モバイルクリニック用車両展示
県内では北上市や奥州市が、医療機器を積んだ車両が患者さんの自宅前まで行って、看護師の補助のもとでテレビ電話などを利用して診察するモバイルクリニック事業を行っています。
今後、遠隔診療やモバイルクリニックのニーズが増えてくることが想定されることから、モバイルクリニックを体験できるよう同型の車両を展示します。
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