公開日 2020年11月13日
更新日 2021年12月10日
1 所得の種類、内容、計算方法は次のとおりです。
所得の種類・内容 | 所得金額の計算方法 | |
事業所得 |
収入金額ー必要経費 | |
不動産所得 |
収入金額ー必要経費 | |
利子所得 |
全額 | |
配当所得 |
収入金額ー株式などの元本の取得に要した負債の利子 | |
給与所得 |
収入金額ー給与所得控除額(※1)ー所得金額調整控除額(※3) | |
雑 |
公的年金等の収入 | 収入金額ー公的年金等控除額(※2) |
他の所得にあてはまらない収入 | 収入金額ー必要経費 | |
総合譲渡所得 |
収入金額ー資産の取得価格などの経費ー特別控除額 | |
一時所得 |
(収入金額ー必要経費ー特別控除額)×1/2 | |
分離譲渡所得 |
収入金額ー資産の取得価格などの経費ー特別控除額 | |
株式譲渡所得 |
収入金額ー必要経費(取得費や委託手数料など) | |
先物取引 |
収入金額ー必要経費(取得費や手数料など) | |
山林所得 |
収入金額ー必要経費(取得費や管理費など)-特別控除額 | |
退職所得 |
(収入金額ー退職所得控除額)×1/2 |
※1 給与所得控除額は、こちらをご覧ください。
※2 公的年金等控除額は、こちらをご覧ください。
※3 所得金額調整控除額は、こちらをご覧ください。
2 所得控除の種類、適用要件、控除額は次のとおりです。
社会保険料控除
◇適用要件◇
納税義務者や生計を一にする配偶者、その他の親族の社会保険料(健康保険料、国民健康保険税、介護保険料など)を支払った場合
◇控除額◇
支払った金額
小規模企業共済等掛金控除
◇適用要件◇
納税義務者が小規模企業共済等掛金や心身障害者扶養共済掛金を支払った場合
◇控除額◇
支払った金額
生命保険料控除
◇適用要件◇
納税義務者や生計を一にする配偶者、その他の親族を受取人とする生命保険契約、個人年金契約、介護医療保険契約の保険料を支払った場合
◇控除額◇
①一般生命保険料の控除額+②個人年金保険料の控除額+③介護医療保険料の控除額(最高7万円)
①、②の新契約分(平成24年1月1日以後契約締結分)及び③の控除額計算表
支払保険料 |
控除額 |
1万2,000円以下 |
支払保険料全額 |
1万2,000円超3万2,000円以下 |
支払保険料×1/2+6,000円 |
3万2,000円超5万6,000円以下 |
支払保険料×1/4+1万4,000円 |
5万6,000円超 |
2万8,000円 |
①、②の旧契約分(平成23年12月31日以前契約締結分)の控除額計算表
支払保険料 |
控除額 |
1万5,000円以下 |
支払保険料全額 |
1万5,000円超4万円以下 |
支払保険料×1/2+7,500円 |
4万円超7万円以下 |
支払保険料×1/4+1万7,500円 |
7万円超 |
3万5,000円 |
①及び②において、新契約と旧契約の両方がある場合、それぞれの算式により求めた控除額を合計した控除額が適用されます。(最高2万8,000円)
ただし、旧契約のみで控除額が2万8,000円を超える場合は、旧契約の控除額が適用されます。
地震保険料控除
◇適用要件◇
納税義務者や生計を一にする配偶者、その他の親族の有する住宅家財などに対する地震保険契約等の保険料を支払った場合
◇控除額◇
①地震保険料の控除額+②旧長期損害保険料の控除額(最高2万5,000円)
①、②の控除額計算表
区分 |
支払保険料 |
控除額 |
①地震保険料 |
5万円以下 |
支払保険料×1/2 |
5万円超 |
2万5,000円 |
|
②旧長期損害保険料 |
5,000円以下 |
支払保険料全額 |
5,000円超1万5,000円以下 |
支払保険料×1/2+2,500円 |
|
1万5,000円超 |
1万円 |
ひとり親控除
◇適用要件◇
現に婚姻していない方又は配偶者が生死不明などの方で、次の①~③のいずれにも当てはまる方
①合計所得金額が500万円以下であること
②総所得金額等が48万円以下の生計を一にする子がいること
③事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる方がいないこと
◇控除額◇
30万円
寡婦控除
◇適用要件◇
上記の『ひとり親控除』に当てはまらない方で、次の①~③のいずれにも当てはまる方
①合計所得金額が500万円以下であること
②以下のいずれかに該当すること
・夫と死別した後、婚姻をしていない方又は生死不明などの方
・夫と離別した後、婚姻をしていない方で、扶養親族を有する方
③事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる方がいないこと
◇控除額◇
26万円
勤労学生控除
◇適用要件◇
納税義務者が学生で、合計所得金額が75万円以下であり、かつその合計所得金額のうち給与所得等以外の所得が10万円以下の方
◇控除額◇
26万円
障害者控除
◇適用要件◇
納税義務者や同一生計配偶者、その他の扶養親族が障害者である場合
◇控除額◇
障害者 1人につき26万円
(精神障害者保健福祉手帳、身体障害者手帳、療育手帳、又は障害者として「障害者控除対象者認定書」の交付を受けている方)
特別障害者 1人につき30万円
(精神障害者保健福祉手帳の障害等級が1級、身体障害者手帳の障害等級が1~2級、療育手帳A、又は特別障害者として「障害者控除対象者認定書」の交付を受けている方)
同居特別障害者 1人につき53万円
(同一生計配偶者や扶養親族が特別障害者に該当し、かつ本人や同一生計配偶者、その他の扶養親族と同居している方)
配偶者控除
◇適用要件◇
納税義務者の合計所得金額が1,000万円以下であり、生計を一にする配偶者がいて、その方の合計所得金額が48万円以下である場合
◇控除額◇
納税義務者の合計所得金額 |
控除対象配偶者 |
老人控除対象配偶者 |
900万円以下 |
33万円 |
38万円 |
900万円超950万円以下 |
22万円 |
26万円 |
950万円超1,000万円以下 |
11万円 |
13万円 |
1,000万円超 |
控除適用なし |
控除適用なし |
※配偶者が70歳以上の場合は、老人控除対象配偶者に該当します
配偶者特別控除
◇適用要件◇
納税義務者の合計所得金額が1,000万円以下であり、生計を一にする配偶者がいて、その方の合計所得金額が48万円を超える場合
◇控除額◇
配偶者の合計所得金額 |
納税義務者の合計所得金額 |
||
900万円以下 |
900万円超950万円以下 |
950万円超1,000万円以下 |
|
48万円超100万円以下 |
33万円 |
22万円 |
11万円 |
100万円超105万円以下 |
31万円 |
21万円 |
11万円 |
105万円超110万円以下 |
26万円 |
18万円 |
9万円 |
110万円超115万円以下 |
21万円 |
14万円 |
7万円 |
115万円超120万円以下 |
16万円 |
11万円 |
6万円 |
120万円超125万円以下 |
11万円 |
8万円 |
4万円 |
125万円超130万円以下 |
6万円 |
4万円 |
2万円 |
130万円超133万円以下 |
3万円 |
2万円 | 1万円 |
133万円超 | 控除適用なし | 控除適用なし | 控除適用なし |
扶養控除
◇適用要件◇
納税義務者と生計を一にする配偶者以外の親族のうち、合計所得金額が48万円以下の方
◇控除額◇
年少扶養親族(15歳以下)の場合 0円
一般扶養親族(16~18歳、23~69歳)の場合 33万円
特定扶養親族(19~22歳)の場合 45万円
老人扶養親族(70歳以上)の場合 38万円
老人扶養親族が、納税義務者やその方の配偶者の直系尊属で、納税義務者やその方の配偶者と同居している場合は、1人につき7万円が加算されます
基礎控除
◇適用要件◇
合計所得金額が2,400万円を超える場合は、控除額が3段階で逓減し、2,500万円を超える場合は、控除が適用されなくなります。
※詳細は当HP「令和3年度から適用される個人市民税・県民税の主な税制改正」をご覧ください。
◇控除額◇
合計所得金額 |
基礎控除額 |
2,400万円以下 |
43万円 |
2,400万円超2,450万円以下 |
29万円 |
2,450万円超2,500万円以下 |
15万円 |
2,500万円超 |
適用なし |
雑損控除
◇適用要件◇
納税義務者や生計を一にする配偶者、その他の親族が有する資産について災害、盗難、横領による損害を受けた場合
◇控除額◇
次の(1)と(2)のいずれか多い金額
(1)(損失金額-保険金などで補てんされる金額)-総所得金額等の合計額×10%
(2)災害関連支出の金額-5万円
医療費控除
(1)医療費控除
◇適用要件◇
納税義務者や生計を一にする配偶者、その他の親族の医療費を支払った場合
◇控除額◇
(支払った医療費の額-保険金などで補てんされる金額)-(総所得金額等の合計額の5%と10万円のいずれか少ない方の金額)(最高200万円)
(2)セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)
◇適用要件◇
納税義務者や生計を一にする配偶者、その他の親族に係る特定一般用医薬品等購入費を支払った場合
◇控除額◇
(支払った特定一般用医薬品購入費の額-保険金などで補填される金額)-1万2,000円
(最高8万8,000円)
3 税額控除の種類、適用要件、控除額は次のとおりです。
税額控除額は、所得割からのみ控除され、均等割からは控除されません。
調整控除
◇適用要件◇
納税義務者すべての方
◇控除額◇
(1)合計課税所得金額が200万円以下の方
次のA及びBのいずれか少ない金額の5%(市民税3%、県民税2%)
A 人的控除額の差の合計
B 個人市民税・県民税の合計課税所得金額
(2)合計課税所得金額が200万円を超える方
{人的控除額の差の合計-(合計課税所得金額-200万円)}×5%(市民税3%、県民税2%)
※この金額が2,500円未満の場合は、2,500円(市民税1,500円、県民税1,000円)とします。
人的控除額の差
控除の種類 |
納税義務者の合計所得金額 |
人的控除の差額 |
|
寡婦控除 |
― |
1万円 |
|
ひとり親控除 |
― |
5万円 |
|
勤労学生控除 |
― |
1万円 |
|
障害者控除 |
普通 |
― |
1万円 |
特別 |
― |
10万円 |
|
同居特別 |
― |
22万円 |
|
配偶者控除 |
一般 |
900万円以下 |
5万円 |
900万円超950万円以下 |
4万円 |
||
950万円超1,000万円以下 |
2万円 |
||
老人 |
900万円以下 |
10万円 |
|
900万円超950万円以下 |
6万円 |
||
950万円超1,000万円以下 |
3万円 |
||
配偶者特別控除 |
配偶者の合計所得金額 48万円超95万円以下 |
900万円以下 |
5万円 |
900万円超950万円以下 |
4万円 |
||
950万円超1,000万円以下 |
2万円 |
||
配偶者の合計所得金額 95万円超100万円以下 |
900万円以下 |
3万円 |
|
900万円超950万円以下 |
2万円 |
||
950万円超1,000万円以下 |
1万円 |
||
扶養控除 |
一般 |
― |
5万円 |
特定 |
― |
18万円 |
|
老人 |
― |
10万円 |
|
同居老親 |
― |
13万円 |
|
基礎控除 |
2,400万円以下 |
5万円 |
|
2,400万円超2,450万円以下 | 3万円 | ||
2,450万円超2,500万円以下 | 1万円 | ||
2,500万円超 | 0 |
配当控除
◇適用要件◇
配当控除の対象となる配当所得を総合課税として申告した場合
◇控除額◇
配当所得に次の表の控除率を乗じて算出した金額
配当所得に対する控除率
区分 |
市民税の控除率 |
県民税の控除率 |
利益の配当等 |
1.6%(0.8%) |
1.2%(0.6%) |
証券投資信託(外貨建等以外) |
0.8%(0.4%) |
0.6%(0.3%) |
証券投資信託(外貨建等) |
0.4%(0.2%) |
0.3%(0.15%) |
※( )内の数字は、課税総所得金額等の1,000万円を超える部分に含まれる配当所得に係る控除率です。
住宅借入金等特別税額控除
◇適用要件◇
平成21年から令和3年12月末までの間に入居し、所得税の住宅借入金等特別税額控除を受けている方で、所得税から控除額を引ききれなかった方
◇控除額◇
次の(1)及び(2)のいずれか少ない金額
(1)所得税の住宅借入金等特別税額控除可能額-所得税額
(2)所得税の課税総所得金額等×5%(最高9万7,500円)
※平成26年4月1日から令和3年12月31日までに入居された方で、消費税率8%又は10%で住宅を取得した方は、所得税の課税総所得金額等×7%(最高13万6,500円)
寄附金税額控除
◇適用要件◇
都道府県、市区町村に対する寄附金(ふるさと納税)、岩手県共同募金会、日本赤十字社岩手県支部、又は岩手県若しくは釜石市が条例で指定した寄附先に対する寄附金がある場合
◇控除額◇
次の(1)(2)(3)の合計額
(1)基本控除額
(寄附金の合計額-2,000円)×10%(市民税6%、県民税4%)
(2)特例控除額(ふるさと納税のみ)
(ふるさと納税の合計額-2,000円)×(90%-0~45%(所得税の税率)×1.021)
(3)申告特例控除額(ふるさと納税ワンストップ制度適用の方のみ)
特例控除額×(0~45%(所得税の税率)×1.021)÷(90%-0~45%(所得税の税率)×1.021)
※寄附金の合計額は、総所得金額等の30%が上限です。
※特例控除額は、市民税・県民税の20%が上限です。
※所得税の税率は、(課税総所得金額-人的控除額の差)より算出した税率です。
外国税額控除
◇適用要件◇
外国で生じた所得について、外国で所得税や市民税・県民税に相当する税が課され、所得税において外国税額控除の適用を受けた場合
◇控除額◇
次の控除限度額の範囲で、所得税で控除しきれなかった外国税額控除額を県民税、市民税の順で控除する
所得税の控除限度額
その年分の所得税額×その年分の国外所得総額÷その年分の所得総額
県民税の控除限度額
所得税の控除限度額×12%
市民税の控除限度額
所得税の控除限度額×18%
配当割額控除・株式等譲渡所得割額控除
◇適用要件◇
市民税・県民税が特別徴収されている配当所得又は株式に係る譲渡所得等を申告した場合
◇控除額◇
配当割額・株式等譲渡所得割額の全額(市民税3/5、県民税2/5)
所得割から控除しきれなかった場合、均等割に充当し、さらに充当しきれない額がある場合は、納税義務者に還付されます。