下水道見学でよくある質問

公開日 2015年01月20日

更新日 2021年03月18日

今まで見学の際などにいただいた質問の中からいくつかを答えとともに掲載します。主に小学生4年生からのもので、回答もその年代に合わせた内容ですが、汚水処理の基本に係る事項が多く含まれています。
なお、料金や工事の申込み等についてはこの質問欄ではなく、それぞれの該当ページへお進みください。

  1. 水の浄化(じょうか)">について
  2. 微生物">(びせいぶつ)">のことについて
  3. 管">(かん)">について
  4. 処理場">(しょりじょう)の設備(せつび)">について
  5. 水の流れ・水全般について">(みずのことについて)
  6. 水洗化・普及率・処理区域">(すいせんか・ふきゅうりつ・しょりくいき)">について
  7. トイレとし尿">(しにょう)">について
  8. 苦労">(くろう)">していることなど
  9. その他">(そのほか)

1.水の浄化(じょうか)と処理(しょり)する量についてスイスイとジャンプした魚

1 処理している一日の下水量はどのくらいですか?
  平均すると約12,000m3くらいです。これは小学校のプールではかると32はい分くらいになります。雨がふると、下水道に入ってくる水もふえるので一日で30,000㎥くらいになることもあります。
2 一番下水が多いじきはいつですか?
  釜石の下水道では、雨水もいっしょに下水道に流している所もあるので、雨の多い梅雨の時期や秋の台風が来るころに、多くの下水が入ってきます。
3 一人当たりの一日の下水量は、どのくらいですか?
  釜石の実績では、約210Lくらいです。
4 水がきれいになるまで、それぞれどれくらいの時間がかかるのですか?
  最初ちんでん池で3時間、曝気槽(ばっきそう,エアレーションタンク)で4時間、最終ちんでん池で3時間,めっきん池で30分くらいですから、全部で11時間近くかかります。
5 1回にどれくらいの量の水がきれいになるのですか?
  水は24時間休むことなく処理場に入ってきます。たとえると、みなさんの家のおふろに、水道で水を入れてみてください。いっぱいになると、すこしずつ入れかわって、はじのほうからあふれて出てゆきます。下水処理の水そうもおなじように、一度全部からにして次のをいれるというわけではありません。だいたい全部入れかわるのに、前のしつもんでこたえたように、11時間くらいかかります。
6 沈澱池(ちんでんち)ってなんですか?
  よごれをしずめる池のことです。みなさんもバケツにどろ水を入れてしばらくおいておくと、底に泥だけがしずんで、上のほうがきれいな水になってるのを見たことがあると思います。下水道でも大きな池を使って汚れを取っています。
7 下水の水は臭いけど、どうやって処理するのですか?台所の汚い水やトイレの汚い水はどうやってきれいにするのですか?び生物をできれば見てみたいです。
  下水道では、トイレも台所も風呂も洗濯もみんないっしょに処理場まで流して来てから、重いものをしずめたり、役に立つ微生物に働いてもらったりしてきれいにします。本物を見学のときにけんびきょうを使ったりして見せることができます。
8 どれくらい汚い水が、どれくらいきれいになるんですか?
  それは皆さんが見学に来たときに、目と鼻で感じてみてください。がまんできるかな?でも、下水処理場にきたない水が集まってくるおかげで、町のなかは清潔になるわけです。
9 教科書に「ゴミや油がにがて」と書いてあったんですが本当ですか?
  ほんとうです。下水は処理場まで流れてくるのに、道路の下の管の中を通ってきますが油やごみは、その管をつまらせてしまうことがあります。つまると下水は流れないで道路の上にあふれてしまいます。また、下水をきれいにするために活躍(かつやく)している微生物は、油をきれいにするのはにがてです。ごみも処理場のなかの機械につまったりこわしたりしますので流してはいけません。
10 水は海や川に行くけど、汚い水、きれいな水をどういうふうに分けているんですか?
  下水処理場に入ってきた水は、全部きれいにして海へ流しています。みなさんの家から出てくる水は、下水道へつながっていればきれいになりますが(ただし雨水はそのまま川へ行くように管がつながっています)、まだつないでいないところでは、汚い水がそのまま川へ流れていきます。はやくみんなが下水道を使えるようになるといいですね。
11 うまく水をきれいにできないときもありますか?
  むずかしい時もあります。微生物が体のちょうしをくずしてしまったりすると、処理した水がきたなくなります。そうならないように、がんばっています。
12 しょうどくはどんな薬を使いますか?
  みなさんの家の台所や洗濯で使うような、液体の漂白剤(ひょうはくざい)とよくにた薬(次亜塩素酸ナトリウム)を使っています。これで、下水処理の最後の段階で生き残っているばいきんをやっつけます。
13 もし、しょうどくの薬を入れすぎたらどうするんですか?
  入れすぎないように、機械で自動的に調節しています。かってに多く入ってしまうことはありません。
14 しょうどくする時はいくつくらいにわけてしょうどくするんですか?
  下水処理場の中は一つの長い水ろになっています。終わりから少し前で薬を入れると、出口にたどりつくまでの30分くらいの間で、バイキンはほとんどいなくなります。
15 薬はたくさん入れるんですか?
  バケツ一杯に薬品を一滴くらいいれています。
16 水の検査(けんさ)はどのようにやっていますか?
  水のある池の所で、温度やとうめいなぐあいをみたり、酸素(さんそ)がどれくらいあるかみます。また水をくんできて、試験室(しけんしつ)でもっといろんなことを調べたり、顕微鏡(けんびきょう)で、微生物を観察(かんさつ)したりします。みなさんが見学に来たときは、顕微鏡をのぞいてもらうよていです。
17 どのようにして水をきれいにしているんですか。下水の水は臭いけど、どうやって処理するんですか?
  重いものを底に沈めてやる池と、汚れをたべてくれる微生物の働きを利用しています。これは、自然の川や海の中で水がきれいになるしくみをまねしたものです。
18 ここでもきれいにできない水があったら、どうするんですか?
  たとえば油や化学物質は、下水道ではきれいにできないので、下水道へ流してはいけないことになっています。自分のところでこれらを取り除く設備を付けてもらうようにしています。
19 どうしてきれいな水が青いまるたのところにかくれているのですか?
  「あおいまるた」はお日さまの光をさえぎるためのカバーです。日が当たると処理水の中にまだ少し残っている栄養を使って藻が生えてきて、板の表面にたくさんくっついてしまいます。それがきたなく見えるので、藻が生えにくいように付けています。
20 やさいのくずを入れてしまったらどうするんですか?
  みなさんの家の下水管がつまることがありますので、流し台にはあみを付けて、ごみが入らないように気を付けましょう。処理場でもあまりたくさんのごみがくるとこまりますので機械でくだいています。
21 きれいにするときに取ったゴミはどうするのか?/下水を処理したあと、どんな物が残りますか?
  流れてきた手でつかめるくらいのゴミは、集めてせいそう工場に運んで、もやしてしまいます。水をきれいにしてできるドロは、脱水機 (だっすいき) でしぼって、トラックにつんで運んで、ひりょうにしています。
22 よごれた水の始末に、び生物のほかにどんな薬を使っているのですか ?
  泥(どろ)をかためてしぼりやすくする「ぎょうしゅうざい」、のこったバイキンを無くす「さっきんざい」、においをとる装置(そうち)につかう「だっしゅうざい」、水質試験に使う「しやく」などです。
23 トイレの水(はいせつ物)やせんたくの水など分けてきれいにしているのですか?
  トイレのはいせつ物のことを「しにょう」とよんでいます。またせんたくや台所やおふろから出る水は「雑排水」(ざつはいすい)とよんでいます。下水道のあるところでは、どちらもいっしょのパイプで流して、処理もいっしょにしています。しにょうと雑排水のどちらが自然を多くよごしているかは、見学の時に説明をします。

2.微生物(びせいぶつ)のことスイスイと汚れを食べる微生物

1 微生物はどうやってタンクに入れたんですか?
  はじめはここには微生物がいなかったので、べつの処理場で活躍している微生物を、別けてもらって、自動車で運んできて入れました。それがどんどんふえて今の量になりました。
2 微生物は何という名前で、どんな働きがあるんですか?
  処理場で活躍している微生物は、何千種類もいますが、けんび鏡で一番よく見つけることができるのは、オペルクラリアです。ここでの微生物のはたらきは、下水の中に溶けている汚れをきれいに食べてしまうことです。ちいさな微生物は、大きな微生物に食べられたりしています。
3 なぜ微生物タンクに空気を送るんですか?
  2つ理由があります。一つは微生物もみなさんと同じように呼吸をしているので、空気の中の酸素が必要です。魚だってエラで水の中の酸素をとりいれています。呼吸ができないと微生物も死んでしまいます。もうひとつは、泡(あわ)はみずの中を上に向かって浮(う)かんでくるので、水をかきまぜる役目もあります。下水と微生物と空気をよくかき混ぜて、微生物がよごれを食べやすいようにしてあげることです。
4 微生物はどこにいるんてすか?
  微生物の中には、人間のやくに立つ微生物と悪い微生物がいます。みなさんの体の中にもたくさんの微生物が住んでいるし、たべものでもヨーグルトや納豆はよい微生物が活躍して作ってくれたものです。反対にかぜをひかせたり、はらいたをおこす悪い微生物もいます。下水処理場で活躍している微生物は、下水の中にとけてしまっているよごれを食べてくれます。そのおかげで水がきれいになるのです。エアレーションタンクという所で働いてくれます。茶色い泥のようなものなので、見学のときに見てみましょう。
5 微生物の大きさはどのくらいですか?
  下水処理場で活躍している微生物の中でももっとも小さい細菌類は1μ(千分の1ミリ)くらいですが、次におおきくて細菌を食べる原生動物は、50μから100 μ位の大きさがあります。小さいので顕微鏡でないと見ることができません。
6 微生物はなんでごみを食べるのかな?
  微生物の中にもいろんな役割を持ったものがいます。自然の中に、もし微生物がいなくなったとしたら、枯れた草や木は微生物に分解されずにいつまでもそのまま残ってしまい、山の中はごみだらけのようになってしまうでしょう。水も汚れたりきれいになったりを繰り返すようにそれぞれの役割の微生物が働いて、美しい地球の自然を守っています。下水処理場で働いてくれているのです。
7 微生物が体の中に入ったらどうなるんですか?
  微生物のなかにも、いい微生物と悪い微生物がいます。わるいほうはたとえばO-157などです。よいほうはヨーグルトの中にいる菌などです。げすいでかつやくしている微生物は、人が飲んだらたぶんおなかをこわすとおもいますが、きたないのでまだやったことのある人はいません。
8 微生物はなんびき必要ですか?
  下水を4リットルきれいにするには、活性汚泥(かっせいおでい、微生物のたくさん入った液)が1リットルくらい必要です。数はあまりにおおいので数えることができません。
9 微生物はどんないきものですか?どんなしゅるいがあるのですか?
  顕微鏡で見学の時に見るものが微生物です。下水をきれいにする細菌とそれを食べて底に沈める原生動物がかつやくしています。
10 微生物は、水がきれいになったあと、海に流れていってしまうのですか ?
  流れていってしまっては、その微生物で海をよごしてしまうので、しずめてとりのぞいてから、きれいになった水だけを海に流します。しずんだ微生物はまたもとの所へもどして、働いてもらいます。
11 微生物はだいたい何日くらいでしょうめつするのですか?
  微生物は分解してガスや水分になるものもありますが、ほとんどは、機械で取り出して、どろどろした微生物のかたまりをしぼって、どろのカステラのようなものにしてしまいます。平均(へいきん)すると、16日間くらいで全部の微生物が入れかわってしまいます。
12 山からながれて来た水にも、微生物は住んでいるのですか ?
  山の中のきれいな沢の中にも微生物はたくさん住んでいます。そこにしずんだ落ち葉がだんだんと土になっていくのは、微生物がそれを食べて分かいしているからです。また沢の水がきれいなのは、水のなかのよごれを、微生物が食べてくれているからです。ですから下水道は、自然のなかの水をきれいにするしくみの、まねをしているわけです。
13 微生物はきれいな水の中でも生きられるのですか ?
  微生物の種類(しゅるい)にもよりますが、どんな生き物でも食べ物が無いと、長い間は生きていることができません。食べのこしや、はいせつぶつは、微生物のだいじな食べ物になっているのです。
14 微生物のタンクの中に、び生物はどのくらいいるのですか ?
  下水を1リットルきれいにするには、活性汚泥(かっせいおでい,びせいぶつのたくさん入った液)が牛乳ビン2本くらいひつようです。数はあまりにおおいので数えることができません。
15 微生物は何に弱いのですか ?
  生き物ですから、暑すぎたり寒すぎたりするとかぜをひいたようになって、水をきれいにしてくれなくなることがあります。呼吸をするための空気もたりなくなったり、入れすぎたりしてもいけません。食べすぎたり、食べ物がたりなくてもだめです。ですから、人間がきそく正しく生活をしないといけないように、微生物も体の調子をくずさないように、いっしょうけんめい、めんどうを見てあげないとうまく働いてくれません。そのために、下水処理場では毎日微生物のようすをかんさつして、元気にはたらけるようにちゅういしています。また、ばいきんをころしたりするくすり( プールに入れるのとおなじようなもの) には、とても弱いので、処理場のさいごの「めっきん池」というところでは、だいちょうきんなどを無くすために、薬を入れています。
16 よごれた水には、バイキンがたくさんいるのですか ?
  います。バイキンというのは、ちいさなちいさな生き物 (微生物といいます) のうち、わるいことをしたり、人間の役に立たないもののことをいいます。はんたいに、役に立つ微生物もたくさんいて、たとえばヨーグルトを作ってくれたり、みなさんのおなかのなかで食べたものを消化するのに働いたり、薬を作ってくれたりしています。「きたない」とか「汚れた」ということは、「わるいびせいぶつがいる」ということとおなじですので、バイキンはたくさんいます。
17 水の検査はどうやってするのですか。微生物のことを教えてください。
  水質試験室というへやがあって、そこへ処理場の中のいろんな所からしょりの途中の水をくんできて、さまざまな方法で分せきをします。微生物がうまく、元気にはたらいてくれるように、健康(けんこう)じょうたいをしらべます。ちょうど皆さんが病院(びょういん)でみてもらうのに、にています。

3.管(かん)のことスイスイと雨傘

1 下水管がつまったときはどうなるんですか?
  その上流であふれてしまうので、道具を使ってつまったものを取り除いてくれる仕事をする人がいます。下水道ではそういう目立たないけど大切な仕事をしてくれる人がいるおかげで、みんなが気持ち良い生活をすることができるのです。
2 釜石にマンホールはいくつくらいあるんですか?
  だいたい5千個くらいあります。
3 下水管をとりかえるときにはどのようにするのですか?
  古くなって穴があいて、地下水がもれて入ってきたり、つぶれて流れにくくなったりした下水管はなおさないと使えません。全部とりかえてしまうのは、道路をほりかえしたりして、なかなかたいへんなので、今では技術がすすんだため、いろんな方法でなおして使っています。なおす方法は、マンホールから管の入口に、新しく細長い袋を入れてふくらませ、その袋を薬や光で固めてやります。すると前と同じように水のもれない管に生き返らせることができます。
4 水は何でとおすのですか?
  まるいパイプ(管)を土の下にうめてありますので、その中を流します。
5 水を運ぶ方法は?
  いろいろあります。まず管をななめにしておきます。そうすると中に入っていった水は、ひくいほうにながれていきます。管をたくさんつなぐと、ずっと遠くまで運ぶことができます。それからポンプを使う方法があります。電気の力で機械を回して、高いところへも運ぶことができます
6 どうやって下水管を土の中に入れるんですか?
  道路の表面から堀りはじめて、どんどん深くショベルカーなどで掘って行く方法とトンネルみたいに下水管だけを横から押し込んでいく二つの方法があります。
7 下水管はどうしてさびるのですか?
  下水管にかぎらず、たいていの金属(きんぞく)は、ぬれたり酸に出会うと錆びて(さびて)ゆきます。これは、金属がもともと「さびている」のがふつうの状態なのに、人間がわざわざ「さびていない」金属をつくり出して、いろんなものに役立てているためです。自然の力は金属をもとのじょうたいにもどそうとしています。それが「さびる」ということなのです。 下水管に使う材料(ざいりょう)にはいろいろなものが有ります。セメントのようなものを使ったヒューム管や、塩化ビニールやポリエチレンという樹脂 (じゅし) 、ほかには「南部てつびん」のような鋳物 (いもの) をつかった鋳鉄管 (ちゅうてつかん) などです。下水はふれるとさびやすいので、ほとんどさびにくい材料を使っています。
8 下水管はどんなところにあるのですか?
  低い所でないと下水があつまって来ないので、地面の下にあります。町の中の道路に丸い鉄のふた(マンホール)があるのを見たことがありますか?あの下に下水管が入っているのです。道路いがいの所では、家をこわしたりしないと工事ができないからです。
9 下水はどのようにして処理場に集まるのですか?
  下水道があるところには、道路の下に下水管がとおっています。下水管も川とおなじようにだんだんと低いところへ水が流れるようになっていて、下水処理場の近くに流れてきます。でもあまり地下の深いところになりすぎると、川や海に流すことが出来なくなりますので、「ポンプ」を使ってくみあげてやります。
10 下水道はどこまで続いているのですか?
  下水道のはじまりは、家の中の水を使う場所です。トイレや台所や風呂場や洗濯機(せんたくき)です。そこから川へそのまま水を流しているのは下水道とはよびません。なが~い管を通って、下水処理場までつながっているのを「下水道」とよびます。下水処理場できれいにしてもらった水は川や海にでて行きます。ここまでが下水道です。
11 下水道はどうやって作ったのですか?
  町のなかの下水道のほとんどは土の下にうまっているパイプです。道ろをほりかえしてパイプをいれたり、線ろの下なんかは、小さなトンネルを作るような方法も使います。処理場はふつうのたてもののように、土をほって、コンクリートや鉄きんをくみあわせてつくります。

4.処理場(しょりじょう)の設備(せつび)についてスイスイとプラカード

1 下水処理場はいつできたんですか?
  この大平下水処理場は昭和53年の12月から処理を始めています。これは岩手県では盛岡に次いで2番目のことでした。今では県内のほとんどの市町村で下水処理を始めています。
2 沈澱池はどれくらいの大きさがありますか?
  一つの池の大きさは、長さは30メートル、幅が5メートル、深さが4メートルくらいあります。長さは小学校のプールより少し長いくらいで幅は半分よりすこし小さいくらいですが、深さはみなさんが3人たてに重なったよりも深いくらいあります。この池が全部で12個あります。
3 下水処理場の横の長さは何メートルですか?
  はじからはじまでで、280メートルくらいあります。たては150メートルくらいです。広さは19,630m3あります。
4 下水処理場は一つしかないんですか?
  釜石にはいま、大平処理場と、平田の住宅団地、鵜住居に小さな処理場、それから唐丹町に集落排水処理場の、合計4ヵ所の処理場があります。
5 下水処理場には、出張所はありますか?
  合計4かしょ処理場のほかにもポンプ場といって下水をくみあげるところが7かしょあります。でもいつも人がいるのは大平の処理場だけです。ほかは1週間に何回か見回りにいきます。
6 機械がこわれたらどうするんですか?
  機械のお医者さんがいて、みてなおしてあげます。すぐになおらないときは、別の工場につれていって入院してなおします。なおらないときは新しい機械に交換することもあります。
7 処理場の中にはどんな機械があるのですか?
  空気をおくる機械や、水を送るポンプなどがあります。でもそれは微生物が活躍するためのてつだいをしているだけで、きれいにするのは、活性汚泥という、微生物が働いているおかげです。
8 なぜ下水処理場は大平に出来たのですか?
  なるべく低い所に作ったほうが、下水を集めるのがかんたんだからです。この場所は甲子川が海に注ぐ所で、市内ではもっとも低い場所の一つです。

5.水の流れ・水全般についてスイスイが洋式便器に腰掛けているところ

1 下水の水は凍ったことはないんですか?
  下水はずっと地下を通ってきますので、冬でも温度は10度近くあります。ですから釜石の気温くらいでは凍ることはありません。
2 夜も下水道には水がくるんですか?
  夜でも水が流れて入って来ますが、夜は水を使う人が少なくなるので、入る量(りょう)も少なくなります。
3 みずの再利用(さいりよう)はしていますか?
  処理してきれいになった水は、処理場の中の池をそうじしたりするときに使いますが、ほとんどはそのまま海へ流しています。もし市内の家ていで使えるようにするとなると、水道管をもう1くみ道路の下にいれて、上水道でもなく、下水道でもない、「中水道」のしくみを作る必要があります。それにはたいへんお金がかかるので、水のたくさんある釜石では行われていません。
4 きれいにした水はどこに流すんですか?
  釜石の処理場ではすぐ近くの海に流しています。処理された水はきれいになっているので、しょり場の近くで魚がしんでしまったりすることはありません。下水処理場やしにょう処理場は水をきれいにするためのしくみです。もしこれが無くなったりこわれたりすると、水がきたないまま川や海に流れこんで、魚やいろんな生き物にめいわくをかけることになります。

6.水洗化(すいせんか)・普及率(ふきゅうりつ)・処理区域(しょりくいき)についてスイスイ

1 下水道を使える人は、どのくらいですか?
  令和2年3月末で、釜石の人口32,609人のうち、26,141人(80.2%)の人が下水道などの汚水処理設備を使える区域に住んでいます。「下水道」だけに限ると、20,159人(61.8%)です。
2 下水道を使える地域は、どこまでですか?
  甲子川にそった区域では、甲子町第8地割の約8割の人々までほぼ下水道が使えるようになりました。でもそこより下流でも場所によっては使えない所もあるので、工事をするときには、しらべてからでないとできません。
3 釜石の全部の下水道から来ているんですか?
  パンフレットの地図に大体書いてあります「かまいし(認可処理区)」の図の赤い部分だけが、下水道の処理場につながっています。
4 釜石では下水道を使っている人が何パーセントいるのですか?
  下水道などの汚水処理設備を使えるところに住んでいる人は、80.2%いますが、じっさいに水洗トイレにしている人は75.6%です。つまり市の人口の約7割の人が水洗トイレを使っていることになります。

 

7.トイレとし尿(しにょう)についてスイスイが洋式便器に腰掛けているところ

1 トイレからいっしょに流れてきたし尿(しにょう)は、どこで処理されるんですか?
  下水のなかに溶けたり、泥になって底に沈んだりしますので、下水処理場の中でこのような方法で処理しています。
2 トイレのくみ取りの自動車は、一日にどこに行くか決まっているのですか。決まった曜日にでるのですか。また、何台出るのですか?
  会社ではくみ取りをたのまれた人の所へでかけてしごとをします。何日か前にもうしこむ人が多いので、予定を立てて、行くところを決めてからでかけます。車はたんとうの場所がだいたい決まっていますが、曜日は休みの日以外は毎日です。

8.苦労(くろう)していることなどスイスイが花に水をあげる

1 仕事で大変なことはありますか?
  いろいろありますが、大雨がふると夜でも、水があふれないようにするためしごとをしなければなりません。微生物が、かぜをひいてしまって、きれいな水を流すのがむずかしくなることもあります。町のなかの下水管がつまってしまってもこまります。なるべくにおいが外に出ないようにするのもたいへんです。
2 下水処理していて、むずかしいことはありますか?
  下水をきれいにしてくれている微生物が、うまく働いてくれない時があります。生き物が相手ですので、体のちょうしが悪かったり元気が出ないと、下水はきれいになりません。微生物のせわをするのがむずかしいことの一つです。
3 こまっていることは何ですか?
  釜石の下水道は50年以上も前から働いているため、地面の下にある管(かん)が古くなって地下水が入ってきます。そのためむだな水をポンプでくみあげたり、処理しなくてはなりません。
4 恐い仕事はありますか?
  機械の故障を調べたりするために、地下の、泥(どろ)がいっぱいつまった槽(そう)に入って行ったり、屋上のえんとつのてっぺんに上がることもあります。こわいことよりも、酸素(さんそ)が無くて窒息(ちっそく)したり、高い所から落ちるなど、あぶない所がたくさんあるので、気をつけるようにしています。
5 どんな思いで仕事をしていますか?
  どんな仕事でもそうですが、仕事というものは他の人の役に立つことを、おかねをもらいながらやることです。下水道の仕事も海がきれいになればいいな、トイレが気持ちよく使えればいいなと思いながら働いています。
6 気を付けていることは何ですか?
  どんな場所でも仕事でも勉強でもあてはまることですが、まず安全に気をつけます。働いている人や、見学に来た人が、落ちたり、ガス中毒になったり、おぼれたり、機械にはさまれたりしないようによく見て回って、あぶないところがあればなおしておきます。それから下水道の設備がきちんと働いているかです。
7 下水道で足をすべらせてけがをした人はいませんか?
  パイプの中のせまくてすべりやすいところは、機械が調べたりなおしてくれることもあります。でも、下水処理場の中のあぶないところはそれだけではありません。どくガスが発生していたり、きかいにはさまれてしまうこともあります。深いタンクのそこに落ちるかもしれません。みなさんも見学のときには、かってに動き回ったりしないように、気を付けてみてあるきましょう。
8 今までに事故はありましたか?
  機械がこわれたりする事故はしょっちゅうありますが、働いている人がけがをしたりすることもたまにあります。こわいのはガス中毒で倒れることや、深い穴に落ちたりする事故です。
9 服がくさくなって、においがしみつくことはありませんか?
  あります。とくに、機械が故障したりして、泥のはいったタンクの中に入ったりすると、泥が付いてよごれますので、はじめから雨かっぱを着たり、ゴム手ぶくろをつけたりして入ります。また、処理場の中にはお風呂や洗濯機があって、汚れた場合でもきれいになってから家に帰ることができます。

9.その他スイスイがさかなつり

1 工夫していることは何ですか?
  なるべくお金をかけないで、水をきれいにしたり、こわれたところをなおしたりするために、くふうしています。下水処理場で使っているお金は皆さんのおうちの人がはらった税金もたくさん使われているので、むだにしないようにしています。
2 がんばりたいことはありますか?
  なるべく多くの人に下水道をつかってもらえるようにしたいです。
3 釜石市の人たちにお願いしたいことは何ですか?
  下水道課からお願いしたいのは、下水道がつかえる場所に住んでいる人はなるべく早く家の中の水を使う部分をなおして、トイレも雑排水も、下水道につないでほしいということです。下水の管をうめたり、下水処理場を作るのにはものすごいお金がかかっていますが、それを使わないのはもったいないことです。それから、下水をもう使っているところでは、つまりやすいものや、油なんかは流さないようにしてほしいということです。釜石の人たちみんなに下水道を使ってほしいのですが、なかなか全部の場所までできるようにはなりません。でも川や海をなるべくよごさないような方法はあるはずです。食べ物の残りをそのまま川へ流すとどうなるか、ときどき思い出してください。
4 下水処理場の機械がこわれたらどうなるのですか?
  水をきれいにすることができなくなります。また、ポンプ場のポンプがこわれたりすると、町のなかの下水を流すことができなくなり、マンホールから下水があふれ出てしまいます。水洗トイレも使えなくなります。そうなるとたいへんこまるので、ぜったいにきかいが止まっらないように、なおしたりようすを見たりしています。
5 下水をきちんと始末しないと、どうなってしまうのですか?
  もし下水しょり場で、きれいにしないままきたない水を流したりすると、流れ出た下水で魚が死んでしまったりします。みなさんの家でも下水道を使わないでそのまま、し尿や雑排水を流すと、生き物にとてもめいわくをかけることになります。また、くわしくは見学のときに説明しますが、下水道のやくわりは何か、学校の本に書いてあると思いますので読んでみましょう。
6 トイレの水が出なくなったことがありますか。下水道にゴミがたまったらどうするんですか?
  水が出なくなるのは、「上水道」から水が来ない時や、家の中のトイレのパイプが故障した時です。反対に「下水道」のパイプがつまったりすると、流れずにあふれてしまって、もっとたいへんなことになります。よくトイレに「やわらかい紙以外のものは流さないで下さい」と書いてあるのはこのためです。つまってしまったら、専門の人をよんでなおしてもらう必要があります。

この記事に関するお問い合わせ

建設部 下水道課 大平下水処理センター
住所:〒026-0002 岩手県釜石市大平町4丁目2番20号
TEL:0193-22-1061
FAX:0193-22-3810
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