下水道の種類と工事

公開日 2021年08月01日

このページでは、下水道管に関して次の次項の説明をしています。

  1. 分流式と合流式があります
  2. 工事にはこのような方法があります
  3. 下水道管の維持管理を行っています
  4. 下水道管にはこのような種類があります

1.分流式と合流式があります

下水道では、し尿や雑排水(台所・風呂・洗濯等の排水)といった「汚水」と、宅地や道路などに降った雨を集めた「雨水」を流します。

汚水と雨水を1つの管で流す方式が「合流式」、別々の管で流す方式が「分流式」です。


合流式は、雨水が一緒に下水処理場まで流れてきますので、放流水質が分流式に比べて悪くなる傾向があります。

近年では合流式の下水道建設は禁止されており、新設の下水道は全て分流式ですが、下水道の建設が早い時期に行われた地域では合流式が多く採用されています。

釜石市では昭和32年から下水道管の布設を開始しており、市内の中妻町と上中島町の一部で合流式の下水道管が使用されています。

このため水質改善を図るため、合流改善事業により越流水の浮遊物質低減や、分流化の工事を実施してまいりました。


また、分流式は、汚水のみを下水処理場まで流すものですが、汚水管内に雨水の侵入がありますと、下水処理に悪影響を与えるばかりでなく、汚水管の能力を超えて市内にし尿などの汚水があふれ出る危険があります。

分流式区域の公共下水道をご利用のみなさまにおかれましては、雨どいなどの雨水を汚水桝や汚水管に接続しないようお願い致します。

 

1.分流式下水道では

汚水管と雨水管が別々に布設されています
分流式下水道のしくみ イラスト

2.合流式下水道では

汚水も雨水も同じ管で流れてゆきます
合流式下水道のしくみ イラスト

2.工事にはこのような方法があります

下水道管を道路などに埋設する工法には、大きく分けて開削工法と推進工法の2つがあります。

釜石市では基本的に開削工法で工事を行なっておりますが、次のような場合には推進工法による管の布設を行っています。

 

a.地下に多くの構造物や管などがあり、地上から掘削する際の障害となって工事をすることが出来ない場合
(例 踏切の横断部、狭い道路で他のガス・水道・ケーブル等が錯綜している所等  )
b.下水道管の埋設位置が深く、地表から機械で掘削することが困難な場合
c.地上から掘削すると周囲が崩落する危険があったり、周辺の地盤に変化が起こって住宅等に影響が及ぶおそれがある場合

 

[比較表]
  開削工法 推進工法
1.施工方法 道路に溝を掘って管を埋設する方法 道路の下に小さなトンネルを作り、その中に管を布設する方法
2.技術的難度 容易 (掘削深さが浅い場合) 開削に比べて困難
3.施工単価 安価 (掘削深さが浅い場合) 高額
施工前の状態 開削前の路面のようす。これから管の布設部分全長にわたって舗装撤去と掘削を行います。 これから人の立っている場所に推進管発進用の立坑を設置します
推進工法 施行前の写真
管の布設状況 開削施工中の状態 交差点の向こう側まで、さや管(鋼管)の推進布設完了
推進工法 施工中の写真
完成後 掘削部分を転圧・埋め戻し・舗装復旧を行って完了 さや管内に塩ビ管を挿入布設完了のあと、立坑を埋め戻して完了
推進工法 完了後の写真

工事のイラスト

3.下水道管の維持管理を行っています

釜石市では昭和32年度より下水道管の布設を進めてまいりました。

その結果、市内には完成から50年以上たった管渠が出てきています。

下水道管は多少のことでは、機能が損なわれないように造られておりますが、古くなった管では下水道管内で発生したガスや、経年劣化などにより管渠のずれ、亀裂、破損、地下水の浸入が発生する場合があります。

また、マンホール蓋などについても、老朽化によってがたつきが多くなる場合や、破損や腐食を起こして危険な状況になることがあります。


これらの状況を放置すると、道路の陥没や下水道管の閉塞等、事故が発生する要因となりますので、定期的に点検・清掃や改修工事等を行い、みなさまに安心して下水道を利用していただけるように努めております。

下水道が利用できる区域のみなさまにおかれましては、下水道管の清掃や改修工事等でご不便をおかけする場合もありますが、その際にはご理解とご協力のほどよろしくお願い致します。

施工中ご迷惑をおかけします イラストマンホールや管内清掃作業のイラスト

4.下水道管にはこのような種類があります

現在道路の下に本管を埋設する等の下水道工事では主に2種類の管を使用しています。

1 硬質塩化ビニル管 各戸の敷地内や、主に本管の直径が400mmまでの場合に使用
2 リブ付硬質塩化ビニル管 主に本管の直径が400mmまでで地下水が発生する場合に使用

この他にも次のような管が状況に応じて使われています。

3 ポリエチレン管 主に汚水を圧送する必要がある場所に使用
4 コンクリート管(ヒューム管) 主に本管の直径が400mmを超える場合に使用
5

強化プラスチック複合管

6 鋳鉄管 ポンプ場・処理場等の汚水・汚泥が流れる部分
7 ステンレス管 設備周りの耐腐食性能が要求される部分
8 鋼管 設備用水等、耐腐食性が高くなくても良い場合
硬質塩化ビニル管の例 リブ付硬質塩化ビニル管の例

この記事に関するお問い合わせ

建設部 下水道課 下水道係
住所:〒026-0002 岩手県釜石市大平町4丁目2番20号
TEL:0193-22-1061
FAX:0193-22-3810
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