その9. まもなく5ヶ月…
 釜石市郷土資料館および戦災資料館は3月11日に発生した東日本大震災による被害のため、現在お休みをいただいております。

 多くの皆様からご心配や励ましの声をいただいております。そこで今回は資料館の被災状況と現在までの経過を簡単にみなさまにご紹介いたします。
戦災資料館前 3月15日撮影
3月15日、戦災資料館前(市営ビル前)より撮影

3月11日、郷土資料館ではおりしも津波資料展の最中でした。

大地震により事務室では書類が散乱、パソコンのモニターが倒れるなどし、職員はいったん事務室を出て外で待機しました。
(当時、館内にお客様はいませんでした。地震直前に入館しようとした方がいましたが、揺れが激しくなったためそのまま帰られました。)


大津波警報発令後、郷土資料館職員は隣接する教育センターへ避難しました。戦災資料館職員も津波襲来前に教育センターへ避難することができ、無事でした。
館内の様子@ 3月13日撮影 館内の様子A 3月13日撮影
釜石市郷土資料館内の様子(3月13日撮影)
一部資料が転倒するなどの被害を受けた。ただし津波による浸水被害は無かった。
釜石駅前 3月13日撮影
釜石駅前(3月13日撮影)
津波は資料館近くの釜石駅前あたりまで押し寄せた。
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3月15日、震災後はじめて戦災資料館の現状確認に行きました。
釜石市内の大通りはガレキをよけてありましたが、裏通りはまだ流されてきた家財や車等々で埋まっている状況でした。

戦災資料館は津波により全壊状態となっていました。一部の資料がその場にとどまっていることを確認できましたが、この日は徒歩であったため回収できず、後日回収作業とガレキの片づけをを行うこととなりました。
戦災資料館 3月15日撮影
釜石市戦災資料館内の様子(3月15日撮影)
流されてきたガレキがつみあがっており、壁や天井、窓ガラスは津波により破壊されていた。
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3月中旬から4月はじめころまで、郷土資料館内の片づけを行い、また戦災資料館の片付け、資料の回収を行いました。

4月より職員はそれぞれ被災者支援などの業務に当たることとなり、資料館はしばらくの間休館することとなりました。
戦災資料館での作業@ 4月7日撮影 戦災資料館での作業A 4月8日撮影
戦災資料館での作業の様子(左:4月7日、右:4月8日撮影)
(左)ガレキを片付けながら資料を探した。 (右)艦砲射撃の砲弾の運び出し。自衛隊の皆さんに手伝っていただいた
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7月2日、津波による浸水被害を受けた収蔵庫の清掃、資料の洗浄が行われました。

ご協力いただいた岩手県立博物館のみなさま、遠野市のみなさま、山形文化遺産防災ネットワークのみなさま、どうもありがとうございました!
収蔵庫での作業@ 7月2日撮影 収蔵庫での作業A 7月2日撮影
収蔵庫での作業B 7月2日撮影 収蔵庫での作業C 7月2日撮影

大震災から4ヶ月あまりが過ぎ、釜石も少しづつ日常を取り戻しつつあります。

郷土資料館も再開に向け、活動を始めようとしています。
再開の時期は未定ですが、決まり次第こちらのホームページ等でお知らせします。
また、再開までの間はホームページでの情報公開を行っていきたいと思っています。
ご意見などございましたら、メール等で釜石市郷土資料館までお寄せください。
釜石市郷土資料館(7月27日撮影)
釜石市郷土資料館(7月27日撮影)


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